読書の秋ですね!!

秋の風が心地良い日々となりました。

「読書の秋」にちなんで、今回は絵本を取り入れた活動をご紹介しようと思います。

残念ながら写真を撮り忘れてしまったのですが、先月の壁面はお芋畑でした。

 

お子さん達に色紙をちぎってさつま芋を作ってもらったのですが、その制作に取り掛かる際には、お芋にちなんだ絵本を読んで、イメージを膨らませてからスタートします。

それぞれのお子さんに合わせた絵本を選び、絵本を読んだら制作に取り掛かります。

壁面用のお芋だけでなく本に出てきたでっかいお芋づくりにチャレンジしたお子さんもおられました。

 

ローラーで色をぬったり、色紙を貼ったりして、お芋の外側を作ります。

 

乾いたら、その中に水の入ったペットボトルを入れて閉じます。

しっかり両手で抱えて持ち上げて、そっと中に置かないといけないので、自分の身体をうまくコントロールしなければいけません。

 

それから茎に見立てたロープで結んで、葉っぱをつけます。

指先を使ってモールをねじるので、とても細かい操作が必要になり、なかなか上手くいかないことがあります。

いつもなら投げ出したくなるところですが、大きなお芋を作りたい気持ちがあるので、この時は全然イライラすることなく、頑張ってやり遂げることができました。

 

お芋が完成したら、土に見立てた毛布の中からお芋を引っこ抜く、芋掘りゲームをやります。

初めは「重い~!!」と困り顔でしたが、やっていくうちに自分の身体の、どこに、どのくらい力を入れたらいいか、徐々にわかってきて

最後にはスイスイ引っ張っていけるようになりました。

お芋が抜けたら、今度は絵本と同じようにお芋を怪獣に変身させます。

プリントなどに決まった形を書かされるのは嫌でも、こんな活動の中では楽しくグルグル円を描いて目を作ったり口を描いたりできました。

 

お芋作り、芋掘りゲーム、怪獣作り、どれも楽しく取り組むことができて大満足!!

それらの一連の流れの様子をプリントアウトして、お話を書いていくことにも取り組みました。

写真を見て、やったことを思い出しながらおしゃべりしつつ、それを書きことばにしていきます。

実際に自分が経験した楽しかった出来事は、どんどん言語化することができるようです。お話作りのいい練習になりました。

 

その後、おうちでも、色んな物を載せて引っ張る遊びに発展させて楽しんでくれているそうで、「重い」・「軽い」という言葉がしっかり使えるようになったということでした。

『体験と結び付けていくことで、言葉は豊かな意味を伴って身についていく』といういい実例だと思います。

イメージする力が豊かになり、ストーリー性のあるものが楽しめるようになると、ことばの力が格段に上がります。秋の夜長は是非、お子さんの好きな絵本を一緒に読んで、ご家族みんなでお話の世界を楽しんでみてください!!

文責 言語聴覚士 立花優子

 

 

※絵本を使った活動の例

 11月の壁面は、毛糸でひも通しをしたミノムシくんです。お子さんによって違いはありますが、絵本が楽しめそうなお子さんは、絵本を読んでミノムシくんを身近に感じてから制作に取りかかります。ミノムシくんのお話をプレイルームで再現して遊んだお子さんもおられました。

 

こちらは探し絵絵本を読む時に、主人公のテントウムシくんのペープサートを持ち、テントウムシくんになって指示されているものを探しているところです。ただ読んでいくよりも、「ブ~ン!!」とページの端から端までテントウムシを動かしながら読む方が、注目しやすくしっかり見つけていくことができました。

 

小学生は、お話の流れが理解しやすくなるように、絵本の一場面をペープサートで再現し、誰が言ったセリフなのかを確かめていく時もあります。登場人物がペープサートになって動かせるようになることで、ただ絵本を読んでいくよりもはっきりとその情景が感じられ、それぞれの心の動きなどもつかみ易くなっていくようです。

このように、ちょっとした仕掛けがあることで、より絵本の世界に入り込んで楽しむことができますよ。

是非、お子さんの好きな絵本で試してみてくださいね!!